花久忌(令和8年2月)
『立つ』永井 天睛選
立つだけで誉められる赤子と白寿大石 洋子
茶柱が決め手となった人と老い太平 子鈴
吹き溜りたんぽぽ凛と一人立ち渡邉ひろし
また来いと握る手ちいさく父が立つ大平 子鈴
困った時役に立つのはお金です米島 暁子
遅咲きの花ほど風に立っている渡辺 柳山
極貧が美談にされる立志伝江畑 哲男
花一輪戦車の前に立つ少女高橋  充

『削る』相良 博鳳選
テーブルを減らし孤食の席が増え 矢嶋もと之
裏山を削ってみるかレアース大竹  洋
食べて寝て命を削るのも自由相良 敬泉
粗削り深層にある高望み新井千恵子
趣味の会見栄と肩書削ぎ落とす五十嵐幸夢
一ミリをこそぎ志功の木版画永井 天晴
合理化という経営の人減らし黒崎 和夫
自らの命を削る闇バイト五十嵐淳隆

『残る』駒木 香苑選
残り香の終着駅は母の胸小林にわか
終章に残った滓も悪くない五十嵐幸夢
飢餓に泣く国を横目にフードロス五月女曉星
残業の母待ちわびる保育室鈴木 永城
焼け跡に悔しさだけが残る火事三浦 武也
核のゴミヒト科の罪は増え続く五十嵐幸夢
残照のように消えない母の恩永井 天晴
保存食残る平和を嚙み締める佐藤 隆久

『艶』五月女曉星選
糠袋床も女も光らせる上村  脩
膨らんだ黒光りする備忘録金城風見子
凄艶を女形の芸が追い求め五十嵐幸夢
感情のもつれをほどくいい色気相良 敬泉
艶聞を糧に女優に脱皮する上村  脩
柳腰と手振りが魅せる風の盆五十嵐淳隆
原石を磨き続けた金メダル永井 天晴
泣き笑い夫婦茶碗に艶が出る中島 和子

『帰る』安藤 波瑠選
菜の花と桜が招く里心五十嵐幸夢
勘当が親の介護のUターン坂部 忠昭
非常勤退社時間も気が軽い中島 和子
日帰りで効き目が薄い美人の湯三上 武彦
最後かもいつも予感の里帰り小林きらら
散る花も土に帰れば次の春倉林おさむ
草仕舞いもう帰らない帰れない栃原 輝昭
ご破算で願いましてはUターン大野 征子

協会秀句

令和8年の秀句


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