川柳人協会

花久忌(令和3年2月)
『判断』   佐道  正選
真剣に目と目を合わせ買う魚五十嵐洋子
二者択一胸のチクチク治まらず森 沙恵子
志望校コンピューターに叱られる江畑 哲男
審判の右手一つで天地の差大川 光一
コロコロと赤鉛筆は頼りない山田こいし
損得が絡むと曇る一家言南澤たかを
首縦に振った時から共犯者安澤 教子
白黒を付けて独りの猪口となる伊藤 我流

『和む』   願法 みつる選
巣ごもりの婆へスズメが来てくれる渡辺  梢
路地裏で心の和む風に会う渋川 渓舟
よく笑う家族漢詩にルビをふり西潟賢一郎
抹茶から千利休が来て座る伊藤 我流
代々のみんなの笑顔知る囲炉裏白柴小太郎
ヤア社長ヨオ先生と縄のれん樫村 日華
炊き出しが明日の命を温める府金 節子
修羅幾度翁殟で風に居る南川 哲夫

『聞く』   駒木 香苑選
ふるさとは過疎です風の音ばかり西潟賢一郎
墓仕舞いまず仏壇にお聞きする渡辺  梢
賽銭の音に祭神項垂れる願法みつる
ネットから風評被害とめどない國嶋  武
囁きが魔性のような顔でくる新井千恵子
大抵のことはスマホに聞いている瀬戸れい子
終章へもっと足したい見聞記南澤たかを
生き抜いて聞く水の音風の音上村  脩

協会秀句

令和6年の秀句


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