川柳人協会

川柳文化祭1部(平成26年11月)
『雨』   上村  脩選
煩悩を虹が吸い取る雨上り竹田 光柳
秋雨が破れた恋を凍らせる大野 征子
子育ての家計へ赤い雨が漏る五十嵐淳隆
遣らずの雨へ決断の傘がない北川キミ代
続編を光らせている雨上がり北山 蕗子
小夜時雨別れた彼の声が降る潮田 春雄
夕立が洗い流した胸の塵權守いくを
迎合をした日心に雨が降る花道 歌子

『急ぐ』   島田 駱舟選
残高不足ママチャリが風を切る和泉あかり
終活へ落穂ひろいが忙しい長野建八郎
締切へコピペをパッチワークする原  光生
デパートのトイレ涼しい顔並ぶ田中 瑞枝
早々に切腹してた金庫番渡辺  梢
病んでいる地球救急車が来ない白子しげる
バーゲンのチラシ脳から走り出す新井千恵子
パートから帰るコンビニから帰る米島 暁子

『噂』   荻原 美和子選
女子会で弾け醗酵するうわさ加賀屋三帆
町が老い噂の種が育たない府金 節子
一枚の名刺で話題盛り上がり新井千恵子
ここだけの舌脚色が派手になる齊藤由紀子
逃げ帰る里にも噂待ち構え坂野 照明
風評のむごさ努力を踏みつける齊藤由紀子
飛び切りの噂直滑降で来る津田  暹
くちコミの長蛇の列に居る至福上原  稔

『笑顔』   安藤 波瑠選
窓口へ笑顔が揃う年金日米川あいこ
又飲めるカルテへ破顔締まりない及川竜太郎
にこにこを商い上手売りまくる岡部 定雄
あやふやを笑顔で流す護身術伊藤 悠子
一吹きに百の笑顔のシャボン玉刑部 鬼子
機嫌良く人に会うのも芸のうち大竹  洋
演技派はにっこり笑い人を斬り国吉 真弘
おふくろの笑顔マスターキーになる原  光生

『音』   阿部  勲選
音のない世界で音を作る手話大戸 和興
ゴミの日にボーンと鳴った古時計福士 哲夫
点滴を目で聞いている一人部屋津田  暹
意気消沈足音だけがついて来る堀江 加代
殻破る音響かせる反抗期織田 和子
虐待児夕べの声はガラス質山口 早苗
リンゴカリカリ青春を謳歌する大坂 斗曻
長寿国生命線のはしゃぐ音米島 暁子

『川』   篠﨑 紀子選
限界の村に寡黙な父の川加藤ゆみ子
絶望のしこりが溶ける川の音大野 征子
情報の大河に雑魚が生き延びる田中 瑞枝
ライン川古城の秘話を胸に抱き廣島 英一
悠久のロマンをつづる揚子江西潟賢一郎
ふる里の川にホタルが舞う安堵福士 哲夫
徘徊の川で荒れてる母の脳潮田 春雄
時に荒れ時に恵みの川と生き中西 隆雄

『逆』   植木 利衛選
砂時計立場を逆にしてしまう山口 早苗
次世代にツケ逆さまのピラミッド白子しげる
下剋上あって世の中面白い中西 隆雄
喪が明けて妻の見事な逆上がり山口 早苗
成果主義序列社会を裏返す中西 隆雄
逆走の前にお返しする免許渡辺  梢
脇役のオーラ主役をペロリ食う坂部 忠昭
産道を逆さに降りてくる未来加藤ゆみ子

『空想』   守屋 不二夫選
モノクロのアトムと飛んだ少年期加藤ゆみ子
空想を詰めて後期の旅かばん渡辺  梢
空想を現実にした特許権大戸 和興
これだけの雨だ矢っ張り龍はいる願法みのる
空を飛ぶ夢を抱いてる車椅子西潟賢一郎
空想の翼自由な風を抱く堀江 加代
卵抱き暖めてる子抱きしめる 不呼名
争いのない星へ書く青写真府金 節子

協会秀句

平成31年度~令和元年の秀句


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