川柳人協会

可有忌(平成29年5月)
『恥ずかしい』   竹田 光柳選
公と私を総理夫人が間違える山口 早苗
神様もむかつく赤裸裸な懺悔守屋不二夫
政界の恥部をコラムがあぶり出し酒井 青二
臆面もない女子アナのぎなた読み上村  脩
暴言を吐く大臣の薄っぺら宮内みの里
肩書がついても抜けぬたかり癖大矢  敦
議事堂が不倫の花にうなだれる大竹  洋
大臣が言葉足らずで罷免され小山しげ幸

『虚ろ』   織田 和子選
丹精の坪庭妻の花暦増田 幸一
閻魔から懇ろにきた御招待木崎 栄昇
偶然の恋心も肌も合い上村  脩
千羽目の鶴が飛びたち血が通い篠﨑 紀子
陛下への思い育む退位論新谷みのり
歌麿の画く女にある温み廣島 英一
悩みまで聞き出す過疎の聴診器宮内みの里
定年へ妻に感謝の辻が花米島 暁子

『のりのり』   宮内みの里選
マスコミの寵児ラッパを吹きたがる竹田 光柳
順風も勝ち運も抱く有頂天上村  脩
満開の百合次々とカタカナ語安藤 紀楽
未来図へ夢を広げる多色刷り篠田 東星
改憲へ政権与党まっしぐら佐藤 孔亮
上げ潮に乗ると風まで向きを変え上田 健太
一強が五強の上で掻く胡坐上田 健太
ミサイルと核を誇示して得意顔江崎 紫峰

『圧力』   中島 和子選
肩書で忖度させる水面下新谷みのり
筆圧に怒りがこもる嘆願書上田 健太
権力に頷く首は別に持ち酒井 青二
大国のエゴが地球にのしかかる亀井  哲
今日を生き抜く吊革に背を押され西潟賢一郎
ゆっくりと低温火傷させる無視新井千恵子
外圧に負け忖度の膝を折る上村  脩
嫁しゅうと漬物石が二つある亀井  哲

『ルーキー』   佐藤 美文選
風向きを読んでルーキー花になる米島 暁子
計算をせぬルーキーの潔さいしがみ鉄
監督の檄に若さが噴火する廣島 英一
ルーキーの背中を明日の地図が押す西潟賢一郎
ブレーキの無い新人の向こう見ず上田 健太
ルーキーがコンベアに乗る成果主義篠﨑 紀子
ルーキーをメジャーの風が値踏みする新谷みのり
宝塚すみれの花が咲き競う増田 幸一

協会秀句

令和6年の秀句


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