川柳人協会

川柳忌(平成22年9月)
『線』   島田 駱舟選
直線を歩いて辿り着く無趣味小倉 利江
あかね雲感情線へ灯をともす井上 東風
横線に並ぶと誰か走り出す平蔵  柊
真贋の線ミーハーにまたがれる阿倍  勲
アンダーラインで自己満足をしてしまういしがみ鉄
普天間に平行線が引いてある津田  暹
ごね得が国境線を舐めにくる長野建八郎
深追いは止そう吃水線がある太田ヒロ子

『リズム』   加賀谷 三帆選
栄転の靴へリズムが乗り移る田中八洲志
それぞれのリズム都会派農村派増田 幸一
几帳面日々のリズムに隙がない齊藤由紀子
人間のリズムで開ける自動ドア太田ヒロ子
恋愛のリズムを変えぬ事実婚安倍離楽数
玉砂利の足音にふと疑似平和小金沢綏子
極楽へどうぞと木魚しめやかに鈴木ひかる
へべれけとしらふ三本締め揃い鈴木ひかる

『ゆるい』   いしがみ 鉄選
内部処理身内の傷を包み込む中島 和子
ゆるキャラを演じて世間渡るぼく永井 静佳
花が散り鬼も涙腺ゆるみだす金子美知子
アダージョへ睡魔が隙をついて来る加賀谷三帆
軟投に力んだバット空を切る近江あきら
自信家の盲点自分には甘い小金沢綏子
瀬戸際のゆるいジョークに狼狽える荻原美和子
太陽のキスに崩れる雪の精小倉 利江

『浮く』   竹田 光柳選
改ざんのデータに闇が浮き上がり小金沢綏子
婚活の輪に浮く甘い理想論荻原美和子
多数派へ青い正義が一人浮き上田 健太
天と地の狭間で浮いた高齢者金子美知子
一言が沈んだ心浮き立たす八巻ちほ子
島国の軽さ政治も人も浮き齊藤由紀子
宙に浮く老いに苦慮する長寿国石川とく江
最後まで鍵を握った浮動票平蔵  柊

『記憶』   川俣 秀夫選
故郷の夢で泣いたり笑ったり伊藤三十六
曖昧を叱られている目撃者島田 駱舟
馴れ初めの記憶夫婦にずれが有る石川とく江
欝の字が書けて安堵の記憶力竹田 光柳
試験場出ると忘れる一夜漬け阿倍  勲
人間の怖さは鬼が知っている米島 暁子
一番とビリだけ恩師よく憶え上田 健太
証人の持病に認知症がある島田 駱舟

協会秀句

平成31年度~令和元年の秀句


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